光吉猛修のOn The Crackin'
DJ part2
Vol2 |
DJ2ホームページをご覧の皆さんこんにちは! 光吉猛修です。 前回の「Could Beが出来るまで」は如何でしたか? 今回は光吉が約半年間携わった、このプロジェクトの よもやま話でまとめてみようと思います。 それでは、行ってみましょう。 |
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◆すっごい不安
クラッキン2にアサインされて、今までのやり方とは まったく違う事にまず戸惑いを覚えながらのスタートでした。 幸いにもDJ(というかスクラッチという技術)自体は どんなものかはある程度知っていたので、 例えばどういった曲調だ、とか、どんな事をするのか、 という予備知識はあったんですね。 なので、そういう部分での抵抗は無かったのですが、 やはり作り方、曲を一度作って再構築する、とか、 スクラッチやキューの指示の出方によってゲームの難易度が 変化する、と言う部分はまったくの未知の領域でしたから、 そこは今だから言いますが、かなり「不安」でした。 |
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◆リズム感0
やっぱり、実際にやってみないとどれ位難しい、 とか曲調はどんな感じが良い、とか分からないですよね。 そこで、前作を何回かプレイしてみたのですが…。 結果は「お前サウンドか?」と言われても仕方の無い位最悪でした。 自分でも、これって上手くなれるのかしら、 と更に不安はつのるばかり。 しかし、蓋を開けてみるとプロジェクトの終わり頃では 「In chaos」や「Rumble Storm」位までは クリア出来る様になっていました。 やっぱりそうなるんですよね。 一時期Virtua Fighterが 滅茶苦茶強い時期があった様な気がする…。 |
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◆車内アレンジ
ずっと昔からやってみたかった事を今回やってみました。 今、電車通勤をしているのですが、ドアtoドアで約1時間。 その間はMDを聞いてるんです。 そこで、クラッキンが始まってからこの通勤の1時間 (往復で2時間)を有効に使えないかな、と思って、 会社で作りかけた曲をMDに録音して、その通勤、 帰宅の電車の中で聞いていると、ふと、 「あ、次の展開はこうしよう」とか、生まれて来たりして、 私の新たなクリエイティブゾーンとして電車の中、 という場所が追加されました。 リミックスなんかもこの方法で頭の中で組み立てて、 作って行きました。 「Innermost Soul」は一番リミックスが苦労したので、 この曲はほとんど車内でリミックスのアイデアを出した、 と言っても過言では無いかも知れません。 |
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◆Crush On You&Time will Tell
銀恋バージョン
ラップレコーディングをするに当たって 今回の目玉の一つである 歌モノのボーカルレコーディングを する事になっていました。 通常、歌のレコーディングは仮歌と言って本番の ボーカリストが歌う為のガイドラインとして、 仮の歌を別の人間が歌う事が良くあります。 今回は特にアメリカ人のボーカルの方、という事もあって 実際に歌が入っていた方が良いだろう、という観点から 仮歌を入れる事になりました。 CrushもTimeも本番は女性が歌う事になっていましたので、 やはり女性が歌った方がニュアンスが伝わるだろう、という事で 急遽レコーディングの4時間前にデザインのmiya"OK"aさんが 歌う事に、その監修として私が立ち会う事になりました。 とりあえず時間が無い、という事だったので、 最悪、メロだけは彼女に歌ってもらってあとのコーラスは 私が歌う算段でレコーディングスタート! もう、曲紹介のコメントを見てもらってわかる通り、 彼女の元気な声が録音出来た訳です。 で、残りのパートを光吉で録ったのですが、ついでだから、 メロも録ろう、という事でここに宮岡&光吉、 Crush On You&Time will tellデュエット版が完成したのでした。 いずれこのHPで公開したいと思っています。 乞うご期待! |
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◆ラップレコーディング
今回、ラップのレコーディングを行ったのが都内の スタジオという事で久々の社外ススタジオでの録音でした。 場所は六本木で、やっぱり普段は行かない場所なので、 そう言う意味でも良い刺激になりましたね。 ラップのレコーディングも初めてでしたし、 スタジオのスタッフも良い方ばかりで楽しい一時でした。 そんな中、今回のゲームに合わせたかのように、 あの有名なDJ YUTAKAさんがいらっしゃったり (このスタジオはYUTAKAさん御用達のスタジオでした)、 直接話しをする事が出来たりと、非常に良い経験を させてもらいましたね。 ただ、実際のレコーディングは英語でやりとりを しなくてはならない場面もあって、こういう時は しゃべれるとクールだよなあ、とつくづく思うのでした。 デイトナ2のニューヨークレコーディングの時も そう思ったんだよなあ。 |
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◆福山 「これ、品川とまりますよね!とまります?」 ラップレコーディングの最終日に疲れた体と、 終わった充実感とで満たされた Hiro、光吉、福山の3人が 夜の都営浅草線に乗っていた時の事です。 三田を越したあたりから福山の様子がおかしい。 何か、ソワソワしている訳です。 「どうしたの?」訪ねると、 「あれ?この電車って品川止まりますよね?」と聞いてきました。 行きも同じ電車に乗ったはずなので冗談かな、 と思っていたのですが、しつこく 「あれ?本当ですか?ホントに止まります?」と聞くので、 師匠と私で「え?、どうしよっかな?止まるかな?」 「あれ?!これ特急だから止まらないわ」等とイジメ始めました。 冷静に考えれば多分彼でも品川には止まることは 明白だったはずですが、彼をそこまで動揺させたのは、 何か他の理由があったらしいです。 何があったんでしょうかね? 待ち人、かな? |
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◆Happyman選手権
開発も終盤に差し迫って、ゲームのチェックを スタッフのみんなでやってる時にデザインのmiya"OK"aさんがHappymanで誰が高得点を出せるか、という競争を始めました。 曲のレベル的にはそんなに難しくは無いのですが、 高得点を出すための正確なスクラッチ、 キューの後のクール、ミュートなどを確実にやらないと 高得点が出ない、という緊張感あふれるその様は、 曲は「Happyman」なのにプレイしているのは「Yankyman」 という感じで殺気だっていまして、カットインも 「ガツーン!ガンガン!ガツーン!」みたいな、壊れるぞー、おーい! みたいな力でフェーダーを右往左往させていたのでした。 結局、一番得点が高かったのが福山だったかな。 さすが「happyman」の生みの親。 |
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◆盛り上がる俺と、動けない学生
クラッキンが終わって、しばらくすると大阪でのセガグループでの 会社説明会に代表として出てくれないか、という話しがありました。 時間的には余裕があったので、早速OKを出したのですが、 ただしゃべってくるのでは面白くないな、と思い、 せっかくだからサウンドの仕事の一環を理解してもらう 意味も含めて、クラ2の曲を歌ってしまえ、と言う ジャストアイデアを人事へぶつけた所すんなりOKが出まして、 恐らく前代未聞の会社説明会ライブを敢行して来ました。 実際に行ってみると、当たり前ですが、学生達は真面目に セガグループってこれからどうなるのかしら、 私たちが入社したい会社ってどんな会社なのかな?という疑問を もって来てるはずですよね。 そこで、「それじゃあとりあえず、説明の前に1曲、クッビー、 聞いてください」といきなり歌を歌われては、なんじゃこいつは? 状態だったと思われます。 誰一人手拍子せず(というか出来ず)勝手に盛り上がる光吉、 それを見つめ、両手を膝の上に置いて聞き続ける学生諸君、 という珍しい図式がそこに展開されました。 これに調子に乗った光吉は、 先日ヒットメーカーの事業計画発表会での歌唱を依頼され、 一発カマすずお〜、と意気揚々としていたのですが、 残念ながらボツになってしまいました。 来年リベンジを果たします。 |
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如何だったでしょうか?今回の四方山話し。 これ以外にも福山ブチ切れ話し、師匠ブチ切れ話し、 光吉In Chaos挫折で自分にブチ切れ話し、等、 まだまだ尽きない四方山話し特集ですが、 今回はこの辺で失礼させていただきます。 |
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以上、「光吉猛修のOn
The Crackin'Dj part2」Vol2でした。 それではVol3でお会いしましょう! See you soon! |