Hitmakerのスタッフによるリレーコラムです


大先輩の黒澤さんと同じ肉食目脂身科4年生の山浦です。
まったく、お肉受難で困ってしまいますね。

牛丼最後の日の翌日、吉野家にて、仕方なく妥協して豚キムチ丼を頼もうとしたら、なんと品切れだと言うのです。カレー丼か、焼鶏丼しかないと言うことで、残念ながらそのまま店を後にしました。完全に敗北です。2004年2月11日、我々はこの日を決して忘れません。がっくし。

でも、肉食・脂食のあまり万年金欠になってしまった私には、安くて美味しいお肉が不可欠です。そんなとき、我らがコンビニ戦隊に強力な助っ人が誕生しました。ファミマの「ルーロー飯おむすび」140イェン。要は『ラフテー味玉おにぎり』です。家系の黄金トッピングです。ハラショー。我こそはという漢な貴方、是非、お試しアレ。

意味不明な感じで前回のネタをリレーしてみましたが、今週のお題は「おにぎり」です。おにぎりといっても、ルーロー飯も、塩カルビも、明太子も、ワショーイでも、なんでもおっけーなのですが、ここは、私に違う解釈をしろとのことなので(?)、ココで話題をがらりと変えましょう。

さて、おにぎりといえば、ヴァンケル博士です。ロータリーエンジン(RE)です。免許を取って8年。FC→FDと新旧2代のRX−7を乗り継いでいる私としては、「おにぎり=ロータリー」という図式は決して外すことはできません(あ、弊社の某作品の原作に触発されたワケではないので、念のため…)。ケッ、こいつも車ネタかよ…と仰らずに、しばしお付き合い頂けますでしょうか。

最近では、このロータリーエンジンが、観音開きドアで一世を風靡した「RX−8」という車に搭載されたりして、にわかに話題に上がったりしましたが(週刊誌の背表紙とかに広告出てる赤いアレです)、ロータリーエンジンそのものは自動車業界的に見ても圧倒的にマイノリティですね。でも、一体こんなエンジンにどんな魅力が有るというのでしょうか。

通常のレシプロエンジンの場合、単筒のスクーター、軽自動車のように直列3気筒で動くものもあれば、スーパーカーのようにV型12気筒というものも有ります。しかし、直列、V型、水平対向などいろんな配置はあれど、基本的にはシリンダ内で混合気を爆発させることでピストンを動かして回転を生み、出力を得ている事に変わりありません。

一方で、ロータリーエンジンは、繭(まゆ)形の「ハウジング」の中におにぎり形の「ローター」を入れて、偏心回転しながら、逐次生じる空間を使って、吸気・燃焼・排気の各工程を同時にこなし出力を発生させているのです。つまり、回転運動から回転運動を生み出していることになり、低振動で、どこまででも回ってしまいそうな、独特なフィーリングを生み出してくれます。あまりに滑らかに回っていってしまうので、エンジン音や振動から体感する速度がかなり低めに(=知らず知らずのうちにエラい速度に…)感じられてしまうのは、ちょっと犯罪的です。

ただ、スポーツカー用のエンジンとして育ってきたというバックグラウンドもあり、昨今のエコカーブームの真っ向から反対を行く反エミッション性や、高出力側の特性に振ったが故の極低速での扱いづらさ等、問題点もちらほらとあることも確かです。

まぁそこらへんの話は、こちらをご覧ください。お腹がいっぱいになっちゃうぐらい、事細かに語られています。今後の注目はやはり水素ロータリーエンジンでしょう。
水素を電解してモーターを回すっていうんじゃなくて、あくまで内燃機関の燃料の代替として使いたい。「車はモーターで走らせたらあかん」という、社長自らインタビューで語った言葉には、なんだかよく分からないながらにも、底知れぬ共感を抱かざるを得ません。

でも、なによりも魅力的なのは、その独特のエンジン音です。アイドル時のトトトトっと小気味よい感じの排気音とか、伝説のペリフェラルポートサウンドとか、触媒ってなんですか?って後続1mぐらいアフターバーナーってな音もすばらしいのですが、自分が好きなのは、やっぱり2個の「おにぎり」が奏でるメカニカルノイズの方。もう、最高です、絶品です。この滑らかな回転音ばかりは、どうがんばったって、レシプロエンジンでは出せません。わざと低めのギアで、低負荷・高回転な領域で弄ってみたり、下から上までバッチリと回してやったりすると、もう背筋がゾッとするぐらい気持ちいいです。

まぁ、京急新1000のSIEMENS サウンドにニンマリするようなヤツの言ってることなので、あまり真に受けない方が良いと思います。でも、今度車に乗る機会にでも、想像してみてください。もし、自分の車が「おにぎり」を回転させながら走っているとしたら…。なんか、美味そうちゃいますか?ってんなわけあるかッ!ほな、やめさせてもらうわ。ありがとうございました〜〜。

ってなわけで、次回は、ヤフオクで着物を落札しまくってるという、アベナナコ姐さんに、「ウチと着物」について語って頂こうと思います。



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■山浦 大輔(プログラマー)
ほいほい、プログラマーの山浦さんでございます。
「頭文字D」の開発もひと段落した・・・と思いきや、なんだかんだで忙しそうな山浦さん。 例の如く車好きで愛車は“RX-7(FD)”。チーム内でもグルメと評判の食べ歩きマスターだが、最近は「吉野家で牛丼が食べられなくて残念」とのこと(ホントにグルメなのか……?)。
人一倍の頑張り屋で、明るくて頼りになると、後輩からの人望も厚かったりします。

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