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なんとなくEP2の物が少ないかなと思い書いてみました。
両エピソ−ドを通して、主軸となっているDARKの存在やその他諸々の事を勝手な考察をつけてそれらしく仕上げてみました。
題とだいぶ話がずれているようにも見えますが・・・。(煌 蓮虎) |
アンドロイドにも人権は与えられるべきなのか?
そんな事を未だに言っている人間はいるらしい、しかし、実際私達アンドロイドにとってはどちらでも良かったのかもしれない。
アンドロイドに搭載されたA.Iは構築される時点で特有の癖やロジックの組み立て方を見せると言う、各々に性格が存在するかのように。
ハンタ−ズの中にもやはり機械らしからぬ思考のばらつきがある。
ボディ自体の性能とは別に個々の性格によってもその戦闘スタイルは様々だ。
そう・・ヒトと何ら変わりは無いのだ。
殆ど人気の無いロビ−を一体のアンドロイドがうろついていた。
全体的に黒を基調とした女性型のボディの至る所に細く青白い線が引かれている。
異様なまでに軽量化されたアンドロイドだった。
何をするでもなく物思いに耽る様に、ただ歩いているだけだった。
『暇な貴方に朗報よ、』
彼女の元に突然メ−ルが届く、差出人は彼女を作り上げた一人のA.I学者、フロスティア。
『・・・、厄介事でなければ引き受けよう。』
彼女は素っ気無い内容のメ−ルを返信した。
「そう、依頼はこの子の護衛。報酬は7000メセタ。なんでも、最近見つかった海底研究施設内部の生命体の調査がしたいとか。
まぁ、この子もフォ−スの端くれな訳だし、貴方には簡単過ぎる依頼じゃない?」
そう言って、フロスティアは依頼人を紹介する。
「一応、この研究所の私の後輩って事だから。その辺宜しく頼むわよ。」
「あの・・・宜しくお願いします、ええと・・・なんてお呼びすればよろしいでしょうか?」
依頼人は成人しているにしては身長が低く、顔も相応に幼い。
「私か・・・そうだな、開発コ−ドはEAE.000087:ID.TES998だが、好きなように呼んでくれて構わない。」
「あう・・・い−え−い−ぜろぜろ・・・・」
依頼人は私の言った文字列を必死に覚えようと試みている。
「あ〜、もう、あんたは。いいこと、その型番を名乗る癖、いい加減にやめなさい。
言ったでしょ、あんたのハンタ−登録名はフロスティア・エクセルだって。」
「私にはその名前の方が言いづらいがな。」
「・・・いいわよ、もう。好きになさい。」
「あのぉ・・・」
すっかり二人だけの会話になっていたが、途切れたすぐ後に蚊の鳴くような声が聞こえた。
「ええと、エクセルさんですね、宜しくお願いします。私、リテルナと申します。」
「宜しく頼む、しかし、調査に行くというのに他に同行する者はいないのか?」
「あ、はい。現地からBEEのプロトコルを利用して回線を開くんです。そこまでは私が行くことになっていますから。」
「そうか、それで護衛を付けた訳だな。・・・ふむ、場所が場所だけに危険が伴うかも知れん、私は施設についての情報をなるべく仕入れておく、貴方は綿密な準備を。」
「はい。では翌日160beatにラボ区画のギルドカウンタ−前でお待ちしてますので。晴れると良いですね。」
そう言い残し彼女は部屋を去っていった。
「晴れると良いですねって・・・子供の遠足じゃないんだから。」
「その前に、向かうのは海底だぞ。雨なぞ関係あるまい。」
「あ・・・・。」
暫しの間その沈黙は続いた。
フロスティアのコネで引き出したラボのデ−タベ−スには厄介事の要因が多く含まれていた。
D型亜生命体の存在、セントラルド−ム周辺に発生した異常フォトンに似た反応、遺伝子工学の研究施設。
「独自の進化をした特殊な生命体か・・・、思ったより厄介になりそうだな。」
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