Hitmakerのスタッフによるリレーコラムです


いよいよ新井にもコラムが回ってきました。
で、、、どうも周りのみんなは僕のことを「クルマだけが趣味なヤツ!」って思われてるみたいなので、今回はもうひよつの趣味「プロレス、格闘技観戦」についてお話しさせてください。
僕が始めてプロレスを意識したのは小学校低学年の時にテレビに映っていた「初代タイガーマスク」でした。小林邦昭やダイナマイト・キッドとの対戦に胸をワクワクさせながら毎週の放送を楽しみにしてました。始めはタイガーマスクだけに夢中になっていましたが、そのうち対戦相手のダイナマイト・キッドも「かっこいい、、、」って思えてきたりしたのです。そんなこんなでプロレスの魅力に呑み込まれていく僕ですが、中学生になった時に決定的なプロレスラーに出会います。そう「前田日明(あきら)」です。「七色のスープレックスを持つ男」なんていうコピーで華々しく登場しました。
この前田日明は、プロレスラーの中でも大柄なほうで、特にキックの冴えは僕達プロレス小僧の憧れでした。しかし僕達子供にとって前田日明の魅力はプロレス技だけではありません。まるで僕達子供が大人達に立ち向かうように、先輩レスラー達に向っていく「鉄砲玉」的な魅力に僕達は声を張り上げ彼を応援したのです。
そんな前田日明もプロレス界で流転の人生を歩む事になります。「新日本プロレス」→「UWF」→「新日本プロレス」→「新UWF」→「RINGS」、、、なんとこんなにも多くの団体を渡り歩く事になります。今日のプロレス界では「移籍」も珍しくないのですが、当時は大事件として扱われていました。
そんな「反体制的」な言動に当時思春期を迎えていたプロレスファン達は前田日明と自分を重ね合わせヒートアップしていきました。もちろん僕もその中の1人でした。
その後、前田日明は引退し紆余曲折を経て、自ら興した「RINGS」も休眠してしまい現在は次期プロジェクトに向けて虎視眈々と機会をうかがっているようです。
以前は彼の両脇にキラ星のごとく、強くてカッコイイレスラーが控えていましたが今では彼独り。そんな孤独に見えるところもファンは共感を覚えるのかもしれません。

僕は10年以上もゲーム業界で働かせてもらっていますが、それだけ働いていれば色々な事が起き、時にはイヤになる事もあります。そんな時には前田日明の獅子奮迅、八面六臂の活躍を思い出し、頭の中で彼の必殺技と同名のテーマ曲「キャプチュード」を鳴り響かせ、落ち込んだ気持ちを奮い立たせるのです。
全国のゲームセンターでジャージを着た学生が一生懸命「頭文字D」をプレイしているところを見る度に、「あぁ、前田日明を思い出して頑張って良かったな。」と素直に思えるのです。
「想い」は「想いを持つ者」を引き寄せます。いつか「頭文字Dみたいに夢中になれるゲームを作りたい、、、」そう願うゲームクリエイターの卵が世に現れるのでしょうか?

さて次回はそんな「頭文字D」のゲーム性を立案した僕の古女房、マッツーこと「松本」にお願いしちゃいます!お題は「僕と藤子不二雄」でよろしくです!!


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■新井 健二(プロデューサー)
よよ、ついに元ロッソ組にバトンタッチ。記念すべき一人目は、“あらちゅう”こと新井さんでございます。
ご存知、『頭文字D』シリーズのプロデューサーさんでございます。で、もちろん車大好き。というか、すっげぇマニア(笑)。ま、その辺はココを読んでいただければ一目瞭然ですな。
現在はとある車ゲーム(やっぱり車なのね)の開発で忙しい日々。早くエンドを迎えて、愛車をブイブイいわしたい今日この頃なのです……。

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