Hitmakerのスタッフによるリレーコラムです


コラムをお読みの皆様、ご愛読ありがとうございます。
麻雀好きが高じて自宅に全自動卓を買ったデザイナーの山縣です。

さて、お題は「ゲーム業界を目指す人へ」。
このコラムをお読みの学生さんの中にもこういう方がいるかと思います。僕がデザイナーなのでそちらの話中心になりますが、多少でも参考になれば。たまには役立つ(っぽい)コラムもよろしいかと・・・説教臭いとか言うなよミヤムラ。

●ゲーム業界のデザイナーになるには?
ゲーム業界のデザイナーになるのはどんな人なのか。
大まかに次の3つのタイプに分かれます。

1.美術系大学(学科)出身者
2.CG系専門学校出身者
3.趣味で色々やってた人


以前は1が多かったのですが、ここ数年は2の人の比率も結構上がっています。2の人の比率が上がっているのは即戦力が求められる状況になってきた事や、専門学校の質が上がっている為。ただしどんな学校にも胡散臭い所はあるのできっちり下調べを・・・。3の人も比率としては低いけどそれなりにいます。ここで言う趣味とは、CG、映像、マンガ、アニメなど、ゲームのデザイン制作に役立ちそうなあらゆるモノ。ただし、独学であれば基礎力や応用力を疑問視されますし、その部分の力量を測れる作品も求められます。
とはいえ、基本的に1、2、3、それ以外の誰であろうと持ち込んだ(送った)作品で審査される事には変わりありません。作品で有無を言わせぬ実力を見せ付ければ文句無しに引っ張りダコです。逆にここをクリアしないと、ここから先の話は意味がありません。

●やっときゃ良かったこの教科 〜中高生の皆様へ〜
これはもう文句無しに「英語」と「数学」。ホント、後悔先に立たず。様々なCGソフトで使用される言葉はまだまだ英語が多く、そのマニュアルやヘルプも最新版は英語であることがほとんど。また、ある程度の数学が出来れば、CG制作の作業時間をグッと短縮できるだろうし、新しい表現方法を生み出せるかも。そしてこの2つはCGそのものを理解しようとする時に必ずあなたを助けてくれます。
もちろんこれらの能力は「無ければ絶対ダメ」といった類のモノではないけれど、ゲーム業界に限って言うとプラスアルファでこの二つが出来れば、そりゃもう間違いなく様々な場面であなたを有利にします。
100%確定。これホント。

●出来ればプログラムなんかもやってみたりして
まんまです。これが出来るデザイナーは重用されたりします。作業の効率化を図れる、プログラマとデザイナーの橋渡しが出来るなど理由は様々。

●とりあえず遊んでみる
エンターテインメント業界全てでよく言われるのが、遊びを創る側が遊んでないと面白いモノが出来ない、という事。旅行でもイベントでもバンドでも、面白そうな事には首を突っ込んでみましょう。色々なバイトをするのも吉。出来れば何かを創りだす事も経験してみたり。
モノを創る仕事は自分の中の何かを吐き出す行為なので、引き出しのより多い人の方が魅力的に見えるし、多分他の多くの場所でも通じると思います。

●必殺技の一つや二つ
技術でも趣味でもセンスでも、これだけは誰にも負けない、というモノが1つあると良いという話。HMにも色々な必殺技を持っている人間がいますが、「〜の事はあいつに聞け」みたいなのがあると「必要な人材度」の中の「不思議な魅力」という隠しパラメータが上がります。多分。
一口に「誰にも負けない」なんていうのも無責任だと思いますので、「そこら辺の人間100人集めて比べても負けない」位の感覚でよろしいかと。ただしゲーム業界を目指してるのに「俺ゲーム1番!」という技は保有者多数につき却下されがちです。

・・・ということで長くなりましたが、全ては僕個人の見方です。全然違う見方をする人もきっと沢山います。なんとな〜く、そうかもな〜、って所が参考になれば幸いです。

さて次回は、クレタク3で一緒に夜景の明かりを灯していた、デザイナーの迫村君です。
お題は 「僕のペット」 ・・・ムフフ。


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■山縣 誠一(デザイナー)
入社11年目の流浪のデザイナー。いまは「バーチャロン マーズ」チームに在籍しております。
温和な人当たりからは想像つかないが(つくかも)、ヒットメーカーいちの雀鬼で、毎晩のように「あんた背中が透けてるぜ・・・」と言っているとかいないとか。
毎年クリスマスイブには、サンタの格好で仕事をしていて、すっかり社内の風物詩に。が、なぜか去年は着てなかった・・・(ちょっと寂しい)。今年はまた復活させてくださいね〜。

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