Vol.16・ナリタブライアン

100選順位: 1位
ナリタブライアン
父:ブライアンズタイム
母:パシフィカス

私が競馬で最もおもしろいと思うところは、最終コーナーに差し掛かってから、ゴールまでの直線での勝負です。 先行が逃げ切るのか?差し追い込み系の馬が何処まで差しきれるのか?本当に興奮するところです。
私的には差し・追い込み系の馬が好みで、後方からググーっと出てきて先行している馬をごぼう抜きするところは何とも気持ちの良い、かっちょ良い勝ちかたです。 そのようなカッチョヨイな勝ち方をする馬で最もスンゴイのが、皆さんもお判りのようにナリタブライアンなんです。
私がナリタブライアンを知ったのは、93年度朝日杯3歳ステークス(旧名)。8番人気の馬で注目していませんでしたが、最終コーナーからググーっと出てきて、とっとと先行馬を追い抜きトップに出てから、ひらくはひらく、ゴール時はなんと3馬身半。 この馬めちゃくちゃ強いンじゃん。その時直ぐにナリタブライアンの虜になりました。その後このカッチョヨイ勝ち方を色々楽しませていただきました。
そのなかでも特にカッチョヨイのは、94年度の菊花賞。最終コーナー4番手から、ウインドフィールズ、ヤシマソブリンを直ぐに追い抜き、残り200ではもうトップ。 どんどん差をひろげ、残り100では既に3〜4馬身差をつけ、さらにどんどんひろげ、ゴール時はなんと7馬身差!。他の馬が格下のクラスではないかと錯覚するくらいの単独トップでのゴール。なぁんて、カッチョヨイんだナリタブライアン!
故障後はこのカッチョエイが見れなくなりとっても残念でしたが、永遠に私の心に刻み込まれました。

text:芹澤(チーフディレクター)