100選順位:
13位 グラスワンダー
父:Silver Hawk 母:Ameriflora
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私にとってグラスワンダーは大好きなエルコンドルパサーのライバルといった捉え方だったんだけど、世の中的にはどうもそうではないらしい。
確かに度重なる故障も乗り越えた強くてドラマチックな名馬であることは認めるけど(ところで、なんで栗毛の馬って格好よく見えるんでしょうね?)。
97年の朝日杯3歳ステークス(当時)でレコード勝ち。しびれるようなかっこいい勝ち方だった。当然翌年の春に期待がかかったが、骨折で棒に振る。
復活をかけて毎日王冠、アルゼンチン共和国杯に出走するも、5着、6着。この頃は正直言って、グラスワンダーのことなんか忘れかけていた(一応有馬記念のファン投票には彼の名前を書いたけど)。
ところが、有馬記念で彼は蘇った。その翌年の有馬記念まで、肩の筋肉痛や瞼の怪我などのアクシデントが続きながらも、グランプリ三連覇のすばらしい成績を残した。
特に99年の有馬記念でのスペシャルウィークとの激闘はこの先もずっと忘れられないと思う(いろんな意味で)。
しかし、2000年に入ってからはまったく勝てなくなってしまった。彼の最後のレースとなった宝塚記念で1着になったのは、次の時代の最強馬と言われるテイエムオペラオーだった。
グラスワンダーは6着でゴールはしたもののまた骨折。これが一つの時代が終わった瞬間だったんですかね。
その年の有馬記念の日に、中山競馬場でグラスワンダーの引退式が行われた。まだ骨折が完全に直っていなかったために、久しぶりに見たグラスワンダーはよろよろと歩くだけで急に年を取ってしまったように見えた。
そんなに好きではなかった私もスタンドで思わず涙ぐむ。もう競走馬としての自分の仕事は終わったんだってわかるのかなって、競馬に夢とロマンを求めるオンナコドモである私は思ってしまったのでした。
次の楽しみは、種牡馬としてのグラスワンダーvsエルコンドルパサー。どっちの仔が勝つか勝負だ!今度こそはっきり決着をつけようじゃないの!
text:水流添(プログラマー)
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