Vol.06・超アイドルホース、オグリキャップ

100選順位:3位
オグリキャップ
父:ダンシングキャップ
母:ホワイトナルビー

笠松出身、芦毛の怪物と呼ばれ、数々のファンに愛された超アイドルホース、オグリキャップ。
有馬記念を2勝しマイルの王者にも輝きました。

私は、最近ではPOGなどを行っていることもあり、デビュー前の競走馬を「俺の馬だ」と言う気持ちで競馬を楽しんでおりますが、オグリキャップが活躍していた頃の私は、まだ競馬をギャンブルのひとつとして楽しんでいただけで、特定の馬に対しての思い入れも今ほどではありませんでした。そんな中、初めて女の子に競馬場へ誘われたのが、この馬の登場した年でした。それまでは、競馬場なんて女の子を誘っても絶対ついて来てくれなかったのに。
オグリキャップの登場で競馬場の雰囲気が一気に変わりました。馬のぬいぐるみを背中に背負って黄色い声でキャーキャー応援している女の子たちを見て、なんだか競馬も明るくなったなーと感じたものです。

笠松の頃からオグリキャップを追いかけているファンの方には申し訳ありません。私が彼を知ったのは、当時はまだG2だった高松宮杯、毎日王冠を制し、無敗の6連勝で勢いに乗るオグリキャップでした。そして天皇賞(秋)。ところがここでオグリに待ったをかけたのがタマモクロスでした。続いてJCもタマモクロスの3着、しかしこの借りは、見事有馬記念で返すことに。
翌年は、その剛脚を見せ付け、JCではホーリックスの2着に敗れたものの2分22秒2と言う世界レコードをマークしました。その翌年、安田記念の1着を最後に宝塚記念2着、天皇賞(秋)6着、JCでは、なんと11着とオグリキャップの時代は終わったと誰もが思ったことでしょう。そして迎えた引退レース有馬記念、鞍上武豊、最後の直線で先頭に立ったオグリキャップそのまま他馬の追随を許さずに見事な復活劇を演じました。場内は、揺れんばかりの大歓声、歓声につられ、思わず涙が出てしまうほどの感動を覚えました。
競馬で泣くなんて、自分でもなんだか信じられない思いでした。そしてオグリファンの誰もがこの復活劇に感動したことでしょう。

text:津 田(ディレクター)