Vol.05・シンボリルドルフ

100選順位:6位
シンボリルドルフ
父:パーソロン
母:スイートルナ

バイト先の店長の影響もあって、競馬に興味を持ち始めた頃、馬柱にやたら印が並んでいる馬が目にとまりました。
シンボリルドルフ?・・・んーなんか強そうな名前・・・とりあえず競馬新聞には目を通すものの、それ以上の情報源に触れるような概念が全く無かった当時は、どういう馬なのかも解からないまま、ただただ、新聞に1の数字が並んで行くのを楽しみに眺めていた記憶があります。
そんな中、ルドルフのレースを初めて目にしたのが皐月賞でした。
直線半ば、コース中央でのビゼンニシキとの火の出るような叩き合い、レコード決着。
競馬慣れしていない自分には、そのどれもが強烈な印象でした。
そして恐く競馬熱が一気に振れたのも、この瞬間だったと思います。
以来、様々な競馬関係の本や雑誌を読みアサるようになり、ルドルフが三冠、グランプリ制覇と勝ち進むに従って競馬に対する熱の入れようも加速する一方でした。
気が付けば、皇帝の2度目のジャパンカップ挑戦と云う頃には、中央、地方を問わずドップリ競馬にハマッていたわけです。

ハイセイコー人気で一時巷に競馬ブームが起こっていた事は、子供ながらになんとなく意識の片隅にはありましたが、それがこれほどアツイものだと実感出来たのは、この馬と出会ったからだと思います。
最近は馬場の影響もあってか高い能力を持ちながらも若くして引退に追い込まれるケースが多く、タラレバの夢の対決というパターンが多くなっていますが、一競馬ファンとしては、あの皐月賞のようなアツイ勝負を少しでも多くと願うばかりです。

text:星 野(デザイナー)