Vol.03・サクラローレルが最強だぁ

100選順位:23位
サクラローレル
父:Rainbow Quest
母:ローラローラ

私が最も記憶に残るサクラローレルのレースは、やはり、平成8年度の天皇賞(春)。
強豪のナリタブライアン、マヤノトップガンを下しての圧勝のレース。大変感動して友人たちと酒を飲みながら騒いだのが、鮮明に記憶に甦ります。

最初のサクラローレルの印象は、「なんかぱっとしない馬だなぁ」と言うものでした。
脚元の不安が付きまくり、新馬、未勝利とそれほど良い成績を残せず、金杯には勝ったものの、目黒記念では、惜しくも2位。
しかもその後脚部不安で放牧。
サクラローレルの名が私の頭から消えかかるところでした。

そんなころに、1年以上の休養を明け、復帰。復活第1戦は、なんと中山記念。
9番人気からの優勝。鮮烈な復帰戦。
そのときのレースが何とも私の中で「すごい格好いい」勝ち方だったので、愛しき馬となり、次の天皇賞(春)で当時の最強馬たちを下して、感動の圧勝レース。
「サクラローレルが最強だぁ」と騒ぎまくりました。

その後、有馬記念には勝ちましたがフランスでは故障してしまい、凱旋門賞に出走できず、非常に悔しい思いをしました。
出走していたら絶対に優勝していたんだと、今でも確信しています。

text:芹 澤(チーフディレクター)