そして迎えた2次審査当日。
クラリスは、初めて立つ舞台の広さとスポットライトの迫力にすっかり飲まれていた。
足はガクガクと震え、喉がカラカラに乾き声がかすれた。
審査員の顔すらまともに見られない状況に陥ってしまったのだった…。
その晩、完全に自身と希望を失ったクラリスのもとに、2次審査の合格の知らせが届いたが、もはや一度失ってしまった彼女の気持ちを取り戻すことはできなかった。
『こんなんじゃ最終審査になんか出られない…』
そう呟きながら彼女は、昼間の疲れからか、深い眠りにつく。
しかし、これほどうちひしがれたクラリスの心にまで、悪夢の魔の手は容赦なく襲いかかってきた。
集中的に浴びせられる強烈なスポットライトと、何処までもつきまとう嘲笑。
あてもなく逃げまどうクラリスは、やがて不思議な建物を見つける。
その中には捕らわれの身となったナイツがいたのだった。